メダル噛み「お騒がせ市長」がなぜか当選続ける訳
今日は、Yahoo!ニュースの東洋経済オンラインより
【メダル噛み「お騒がせ市長」がなぜか当選続ける訳】
を要約して紹介致します。
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岡本純子氏が「なぜ、河村たかし名古屋市長はメダルをかじったのか」
について解説する。
とかくひんしゅくを買いながらも、12年で5回の選挙を乗り越え、
権利の座に居座り続けられたのはなぜか。
そしてなぜ、あのような愚行に走ったのか。
その特異なコミュニケーション手法について分析してみましょう。
彼が縦横無尽に駆使していたのが、アメリカのドナルド・トランプ
前大統領をはじめ、ポピュリスト(大衆迎合主義者)の使う王道の
コミュニケーション手法だったからです。
その第1テクニックが、徹底的な『オレたちのタカシ』戦略です。
彼の売り文句は『気さくな72歳』。
学歴的にはエリートですが、徹底的に庶民を気取ります。
公用車は黒の軽自動車。選挙活動はわざわざヘルメットを着け、
選挙カーの後ろを自転車で回り「28年乗っとるやつですわ~。
あそこの○○サイクルで買った」というビンテージの代物であることを
アピールするのです。
「どえりゃー」「また来てチョ」と言った、きつい名古屋弁を
まくし立てるのは、有権者と彼を結びつける共通言語。
一部の人の嫌悪感より、支持者に「彼は我々の仲間だ」という意識を
覚えてもらえばいいのです。
では、市民はいったい、どういった理由で政治家を選ぶのでしょうか。
政治心理学専門のドリュー・ウェステン教授いわく、有権者は
①この候補者、政党は私と同じ価値観を共有しているのかどうか?
②私のような人を理解し、気にかけているのかどうか?
この2点だけで投票するか判断しているのだそうです。
2つめは『パンとサーカス』です。
古代ローマ市民がこの2つを国家から与えられ満足し、政治に無関心に
なったという、愚民政策の比喩ですが、彼はまさに、表面上は庶民の
ためになっているという、わかりやすい施策を打ち出してきました。
政治家の報酬削減や市民の減税など、わかりやすくメリットになる
政策を優先し、本質的な改革を進められなかった、という批判は
つきまとっています。
3つめのテクニックは、攻撃対象を見つけ、ネガティブなラベルを
貼りつけるやり方です。
彼は、既得権を死守しようとする『庶民ではない議員たち』と戦う市民の
味方であるとアピールしていました。これは『ネーム・コーリング』とも
呼ばれるプロパガンダの代表的手法です。
4つめのテクニックは、あやふやで結論づけられないことでも、堂々と
自信をもって言い切るということです。
中身がなくても、自信をもって言い切る人に、人はだまされてしまいます。
本当に賢い人は、全ての事象が簡単に割り切れないことを知っていますから、
シンプルに決めつけないわけですが、さほど賢くない人ほど、異様に自信を
持っているという、研究者の名前をとった『ダニング・クルーガー効果』と
いうのがあり、人は白黒つけたがる習性があり、多少事実と違っても、
言い切ってくれる人に惹かれてしまいます。
耳障りのいいことを聞かせる政治家に対しては、耳が痛い不都合な真実を
語り続ける政治家は、なかなか勝ち目がない、という悲しい現実があり、
ポピュリストはそういった意味でかなりの魔力を持った存在なわけですが、
一方で大きな弱みも持っています。
それは、人気者になるために自分を見失いがちであるということです。
今回の河村氏の行動の根底にあったのは、笑かしたいとか、面白いことを
やって注目を集めたかったのでしょう。
ここまで運良く、その政治生命を維持してきた河村氏ですが、気持ちの
こもらない、通り一遍の謝罪だけで許されるとは到底、思えません。
またしても、とんでもパフォーマンスをやって起死回生を図るのか。
恥を世界にさらした市長を果たして市民が許すのか。まさに正念場と言える
でしょう。
※今回の事件は大きく採り上げられ、寄せられた批判は4千件とも6千件とも
言われています。
ずっと市長で居続けることが出来ている裏側には、こうしたテクニックが
存在していたのですね。
後藤希友選手の金メダル、新しいのに取り替えてあげてほしいです。
本日も、最後までお読みくださり、ありがとうございました。