焼肉×カセットコンロを最適化させた商品
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから
【焼肉×カセットコンロを最適化させた商品】を紹介致します。
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【焼肉×カセットコンロを最適化させた商品】
コロナ禍になって、当事務所に相談が増えた技術分野がいくつかあります。
コロナの対策商品やキャンプの関連商品です。
コロナの対策商品は落ち着いてきたように思いますが、キャンプ関連商品は、
今もたくさんご相談を頂いてます。
今日は、キャンプなどにも使えるカセットコンロのヒット商品について
お伝えしたいと思います。
カセットコンロと言えば、冬場のお鍋に使うと答える人も少なくないと思います。
お鍋のイメージが強いカセットコンロですが、2011年の東北大震災の際に
役に立ち、あらためて評価されました。
このことを受けて、カセットコンロの用途拡大に取り組んでいる企業があります。
その企業とは、カセットコンロで有名な岩谷産業です。
キャンプなどの屋外では電気が使えません。そして、キャンプブームという
追い風を受けて、キャンプ用のカセットコンロがよく売れています。
これに対し、屋内では電気が使えるため、電気式ホットプレートなどに対して
優位性を出す必要があります。
そこで、夏場の住宅内で鍋物以外にも使える商品はないかと模索し、
同社は焼き肉プレートとカセットコンロを組み合わた商品を開発することに
しました。
焼肉店で焼いた焼肉は美味しいので、家庭でも再現したい人が多いことが
事前調査で分かりました。
ただ、昨今の住宅は気密性が高く、肉を焼いて煙が出るとカーテンなどに
ニオイが染みついてしまう、という課題があります。
肉を焼いて、肉の脂の温度が250℃を超えると煙が発生します。
煙を発生させないためには、プレートの温度を210~250℃の間に抑える
必要があります。
電気ホットプレートであれば、サーモスタットを使うと温度調整を簡単に
行うことが出来ますが、火を使うカセットコンロはそうはいきません。
そこで、バーナーの火力を通常の1/3に落とし、火力の低さをバーナーと
プレートの間の空間の広さを調節することで、熱を溜まりやすい状態に
しました。
これにより、常にプレート温度を210~250℃に保つことに成功し、
煙の出ない焼肉専用グリルが完成しました。
岩谷産業は、焼肉プレート付きのカセットコンロを「やきまる」と名付けて
2016年8月に発売を開始しました。
<やきまる 商品サイト>
https://www.iwatani.co.jp/jpn/consumer/products/yakimaru-sp/index.html
電気ホットプレートとは異なり、直火で早く焼き目をつけて肉汁を閉じ込めることが
できるため、肉を美味しく焼いて食べることができるメリットがあります。
外食だけでなく、家でも美味しい焼肉を食べたいというユーザーが多く、
やきまるは発売から1年で16万台売れるヒット商品となりました。
カセットコンロ単体であれば、改良の余地が少なくなりつつあるかも知れません。
しかし、組み合わせる商品(プレート)によっては、やきまるのように改良の
余地や市場開拓のチャンスがあるのではないかと思います。
※ありそうでない、商品でした。
ホットプレートでは味わえない、焼き肉の醍醐味を味わえる『やきまる』は、
不可能を可能にした、画期的ヒット商品ですね。
本日も、ありがとうございました。