個人の人が特許を取得する目的

今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから
【個人の人が特許を取得する目的】を紹介致します。

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【個人の人が特許を取得する目的】

当事務所のお客様は、企業の方と個人の方がいます。

企業の方は、事業に関連する発明を守るための相談が多いです。

これに対し、個人の方は、仕事とは全く関連性のないアイデアであることが多いです。

個人の人が特許を取得する目的は色々とあるのですが、比較的多いのは

1. 自分が考えたアイデアを世の中に残したい
2. ライセンス収入を得たい

の2つではないかと思います。

1は、特許で実現可能ですが、2は、正直簡単ではありません。

では、特許を取っても全く夢がないのかと言えば、そんなこともありません。

企業の研究者・開発者でなく、個人でもたくさん報酬を得ている方もいます。

今日は、個人の方が考えたヒット商品について紹介します。

美味しい煮物を作るために欠かすことのできない「落し蓋」

落し蓋の役割は、煮物が煮汁の中で動き回って煮崩れてしまうのを防ぎます。

そして、ぐつぐつと沸いている煮汁をうまく循環させ、少ない煮汁でも効率的に
味をしみこませる効果があります。

落し蓋の効果を引き出すには、サイズが重要で、鍋の直径よりもほんの一回り小さいものが
最適です。

鍋の大きさは、多岐にわたりますが、すべてのサイズに合う落し蓋を用意すると費用も
かかりますし、保管場所も必要になります。

この落し蓋について、ロングセラー商品を考えた主婦がいます。

この主婦の方は、大きな鍋で魚の煮つけを作ろうと思っていたときにサイズの合わない
落し蓋を使い、魚が煮崩れした苦い経験がありました。

とは言っても、色々なサイズの落し蓋を持つ余裕もありません。

そこで、鍋の大きさに応じてサイズを調整できる落し蓋が作れないかと考えました。

フリーサイズ落し蓋というコンセプトの商品です。

試行錯誤を繰り返した結果、「大きい蓋を小さくたたむことでサイズを調整する」という
手法を考えました。

具体的には、扇型の金属のプレートを交互に組み、それが重なり合う領域を調整することでサイズを変更する構造です。

この構造は、カメラが趣味で発明が好きな旦那様とともに、カメラレンズの絞り構造をヒントに開発されたそうです。

この落し蓋は、1975年の発売以来、これまでに800万枚以上、72億円の売上を
あげているそうです。

発明者の主婦の方は6000万円以上の特許収入を得たとされています。

金額だけ聞くと驚くような大金ですが、この商品を送り出したことにより、
煮物料理をする方々への貢献力を考慮すれば当然とも思います。

特許を取得するメリットは、営業力UP、市場の独占など色々な使い方があります。

しかしながら、世の中に役立つ商品を送り出すことで、それに見合った特許収入を
得る方も実際にいらっしゃるのです。

今回の発明品は、カメラのレンズの絞り構造という異分野からヒントを得ています。

しかし、この発明だけでなく、異分野で当たり前のことを転用して考え出された発明も
たくさんあります。

ですので、自分の専用分野だけでなく、他の分野についても興味を持つことで、
意外なヒントが得られるかも知れませんね。

※如何でしたでしょうか!?

まさに『必要は発明の母』ですね。

全ての物事について、より良くなるよう、考えていきます。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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