削らなくても書き続られる鉛筆
今日は、いつも楽しく読ませて頂いているメルマガから
【削らなくても書き続られる鉛筆】を紹介致します。
【削らなくても書き続られる鉛筆】
鉛筆は小学生の必需品ですが、芯を削ったり、手が汚れたりするという
不便さがあります。
そんな不便さを解消できるのがサンスター文具から発売されている金属
鉛筆の『メタシル』という商品です。
金属鉛筆は芯を削らなくても書き続けられる画期的な筆記具ですが、
その開発には苦労がありました。
『メタシル』の開発者は、大杉祐太さんという美大出身の方です。
大杉さんは学生時代に鉛筆の不便さを感じていました。
当時から金属鉛筆はあったものの、芯が薄くて消せないし、値段も
1万円を超え、高くて手が出せませんでした。
そこで、大杉さんは自分で金属鉛筆を作ることを思いつきました。
大杉さんはサンスター文具に入社後、アイデア会議という場で
金属鉛筆の原案を提案しました。
試作品を持って行ったのですが、反応は、いまひとつでした。
金属鉛筆の認知度が低いことや、芯の濃さが足りないことなどが
問題視されました。
しかし、大杉さんは諦めませんでした。
指摘された点を改善して、何度も企画会議に提案し続けました。
やがて、『メタシル』は商品化が決まりました。
しかし、まだ苦労は終わりませんでした。
芯の濃さと筆記可能距離のバランスを取るのに時間がかかりました。
インパクトのあるものにするために、15kmを超える筆記可能距離を
目指しました。
試行錯誤の末、芯の濃さは2H相当にし、筆記可能距離は約16kmに
なりました。
また、芯は金属より黒鉛の方が多く使われており、消しゴムで
消せるようになりました。
さらに、デザインもこだわり、軸は八角形にし、ダークな
色合いにしました。
これは、鉛筆とは違うことをアピールするとともに、手に馴染む
ようにするためです。
商品名も、金属鉛筆ということがわかりやすい『メタシル』に決めて、
2022年6月に発売されましたが、その前から注目を集めていました。
小売店からの注文が想定の6倍以上になり、発売を延期するほどでした。
SNSで話題になり、一般ユーザーからの問い合わせも殺到。
大杉さんはYouTubeで質問に答えたり、座談会の動画を公開したり
しました。
発売後も、Twitterキャンペーンやインフルエンサーへの商品提供
などで販促を行いました。
『メタシル』は大人気になり、累計25万本が出荷され、2022年12月には、
ノック式の『メタシル ライト ノック』も発売されました。
これは、プラスチック製で軽く、芯の濃さがH相当になっていて、
軸の色も8色に増えました。
『メタシル』は、鉛筆の不便さを感じた大杉さんのアイデアから始まった
画期的な金属鉛筆です。
開発には苦労がありましたが、その成果は多くの人に喜ばれています。
これからも、『メタシル』は鉛筆の新しい可能性を広げていくのでは
ないでしょうか。
<メタシル ブランドサイト>
https://www.sun-star-st.jp/campaign/metacil/index.html
※メーカーが、新たに画期的なモノを産み出す開発のパワーって、
尋常じゃないと思います。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。